写真家 松下直樹のオフィシャルサイト |
・デジタルになってからの写真、皆さんはどう楽しんでいますか? 写真というものを観賞できる媒体が増えてきてからは、タブレット端末やスマートフォン、 デジタル機器のモニターでの観賞が多くなってきました。 単に人に写真を見せるというだけではなく、SNSでコミュニケーションをとるなど、 写真というものがある意味身近になり、誰もが楽しめる世の中になったのです。 今まで知らなかった写真家の作品や面白写真、決定的瞬間の写真を どこにいても手軽に閲覧できる環境。 サークルの仲間同士の写真でさえ、ブログやSNSを経由して観賞することも少なくありません。 その写真に対しての感想は、本人に直接伝えるのではなく、コメントとして ネット上に書き込みできますから、知らない人に写真の感想を伝え、コンタクトを取り、 そこからまた新しい交流が始まるということも。 あ、こう書くと閲覧するだけが楽しみみたいに思われてしまうかもしれませんが、 もちろん撮る楽しみや、撮りに出かけること、機材を所有する楽しさもあります。 グループで撮影に出かければ、もちろん仲間が持っている機材の話にもなりますし、 それに刺激を受けて新しい機材の購入に踏み切ることもあるでしょう(笑) しかし、それこそが写真を楽しむことであり、その楽しさを共有することが グループの存在意義かもしれません。 ・もっと楽しむためにプリントしよう 自分も以前は、知人と数人でサークル的に写真を楽しんでいる時代もありました。 もちろん、会えば写真の話だけではなく、プライベートの話もしたものですが、 そこに写真を撮る楽しさはありましたが、何か足りないような気もしていました。 その日に撮った写真はネット上で閲覧することも出来ましたが、少し臨場感が足りないというか、 単に写真やカメラという媒体での繋がりのようなものを感じていました。 そういえば銀塩の頃はプリントをして、それを友人と見せ合うことをしていました。 デジタルになり、ネット環境を誰もが当たり前に構築できるようになってから、 プリントを見せ合うという場がほとんどなくなってしまったのです。 作品創りというものは発表の場があるかどうかは別として、 自分でプリントまで出来る環境を構築しています。 仕事でプリントすることもありますが、自宅でのプリントはほとんどがプライベート写真。 もちろん、誰もがこの環境を構築する必要はありません。 しかしですね、単純にモニターで作品を見るよりも、プリントを見るほうが、 より写真らしいと感じてしまうのは今でも変わりないのです。 可能であれば、人の作品も多少大きく伸ばされたプリントで見てみたいと思う気持ちもあります。 親しい仲間内で定期的にプリントされた作品を持ち寄って、お茶でもしながら ワイワイガヤガヤと写真談義なんて楽しそうだと思いませんか? それぞれがデータ状態の写真をタブレットやPCなどで持ち込むよりも、ずっと手軽で、 そして本来の写真のフィニッシュとされてきた紙媒体で見せることの重要性も感じられることでしょう。 プリントで見る写真は本当に美しいですから。 これから、自分がどのように活動していけるかはわかりませんが、 出来ることなら、定期的にどこかで手軽に作品をプリントで見せ合える場を作りたいと思っています。 そして素晴らしい作品は飾りたいと思いますから、お互いに気に入れば 作品の売買などもおこなえると、それぞれの写真に対するモチベーションにも繋がると思いますし、 また、本来忘れかけていたプリントすることがフィニッシュであるという 写真のあるべき姿を継承していけるのではないでしょうか? これまでマンネリ化していたサークルの活動も、プリントの頻度が上がることで もっと楽しいものになるはずです。 そこから更に用紙の選択から技術に至るまで、写真をトータルで楽しむことになり、 きっと生涯終わることのないライフワークになるのではないかと思います。 2015年4月20日 |
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